元製薬会社社員のひとりごと

[第4回]有酸素運動で健康に

くすりに関することについて、思いついたことを思うままに書きます。⇒第4回はくすりというよりも健康に関することです。

「メタボ」という言葉は出てきたときは衝撃的でしたが、今では一般に広く浸透しています。メタボリックシンドロームについて今更書く必要はないかもしれないですが、厚生労働省のHPに以下のように説明されています。

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせもった状態のことです。内臓脂肪が過剰にたまっていると、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった生活習慣病を併発しやすくなってしまうのです。しかも、まだ病気とは診断されない予備群でも、併発することで、動脈硬化が急速に進行します。

メタボリックシンドロームを予防あるいは改善するには運動習慣を付けること、食生活を改善すること、喫煙者は禁煙すること、それでも改善しなければ最後の手段としてくすりの服用とされています。今回は、この運動習慣の一つとして管理人の趣味である「山あるき(登山)」も題材にしてみます。

メタボという言葉が広く浸透し、社会の関心が高まった現在においても、例えば糖尿病患者は増加し続けています。生活習慣病により動脈硬化が進むと血管内にコレステロールが沈着し、血管が狭くなります。心血管や脳血管の狭くなった箇所が詰まると心筋梗塞や脳梗塞を起こします。また、足の血管が詰まると下肢末梢動脈閉塞症(参考:循環器病情報サービス)になります。このような状態に陥らないよう、動脈硬化の改善に有効な手段として有酸素運動があります。

有酸素運動は、主に酸素を消費する方法で筋収縮のエネルギーを発生させる運動をいいます。また、十分に長い時間をかけて呼吸・循環器系機能を刺激し、身体内部に有益な効果を生み出すことのできる運動とも定義されています。この有益な効果として、心肺機能・酸素摂取能力の改善、冠動脈疾患の危険性の減少、慢性疾患(高血圧、大腸癌など一部癌腫、2型糖尿病、骨粗鬆症)の発症率低下、不安や抑うつ感の軽減が指摘されています(Wikipedia記載を一部改変)。

有酸素運動は、無理のない強度で長時間続けることが必要と言われます。有酸素運動は言葉の通り酸素を必要を必要とする運動ですが、運動するエネルギーは体内にある糖、乳酸、脂肪を酸素を使って燃やす(酸素を必要とする化学反応)で作り出します。運動強度を上げすぎると酸素量が不足します。有酸素運動は、この酸素不足になる手前の強度で長時間持続すると糖と脂肪を1:1の割合で消費します。運動強度が強いと脂肪の消費量が減ります。また、脂肪燃焼のためには体内に糖が必要なこともポイントです。

有酸素運動としては、ウォーキング、ジョギング、水泳、自転車、エアロビクス等があります。この中で多くの人が最もやりやすいのは道具も施設も必要としないウォーキングです。山あるき(登山)はウォーキングの延長であり、例えば高尾山のような低山であっても3~4時間の歩行を必要とします。一般に言われる脂肪燃焼のための有酸素運動の時間30~40分を遥かに超えた時間の運動になります。もしも縦走をするならば、1日あたり最低でも5~6時間の運動を数日間続けることになります。しかも、山あるきは、頂上に登ることによる達成感(充実感)に加え、変わりゆく景色が疲れた気持ちや心のリフレッシュもしてくれます。(また、下山後に仲間と飲むビールは最高です)

でも、山は自然の中に入るのでいいことばかりではありません。六甲山のような低山でも遭難事故の報告がありますし、滑落や道迷いがなくても転倒しての骨折やスズメバチに刺されるなどの怪我をすることがあるので注意が必要です。

山に興味を覚えた方がおられましたら、是非、当ホームページ内の山あるきのページをご覧になってください。山あるきの計画の仕方のほか、管理人が2012年時点で幼稚園年中の娘と一緒にファミリー登山をした記録を紹介しています。

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