モテサニブの臨床試験結果(乳癌)

2012年10月調べ

モテサニブの乳癌臨床試験結果についてまとめました。【個人勉強です】

タキサン系化学療法剤との併用効果を示唆

試験方法 転移性乳癌患者を対象に、motesanibとドセタキセル(アームA)またはパクリタキセル(アームB)併用時の安全性、忍容性および薬物動態を検討する用量漸増第1b試験を実施した。motesanib投与は化学療法のC1D3(サイクル1の3日目)に開始した。次サイクル以降、アームA(1サイクル28日、ドセタキセル90mg/m2)では1、8、15日目、アームB(1サイクル21日、パクリタキセル100mg/m2)では1日目にmotesanibを投与した。motesanibの用量は50mgで開始し、DLT発現率が33%以下の場合125mgに増量することとした。また、アームBでのmotesanibのMTDとパクリタキセル75mg/m2併用を追加検討した。

試験結果 登録された46例のうち45例が少なくとも1回のmotesanib投与を受けた。DLT発現率はすべてのコホートで33%未満であり、motesanib 125mgがMTDと確認した。胆嚢炎3例、高血圧2例を含むグレード3の副作用が7例(16%)に認められた。測定可能病変を有する患者における奏効率は56%であり、タキサン系化学療法剤とmeasurableとの併用療法の有効性を示唆するものだった。

参照情報(PubMed) Phase 1b dose-finding study of motesanib with docetaxel or paclitaxel in patients with metastatic breast cancer.

De Boer RH, et.al., Breast Cancer Res Treat. 2012 Aug;135(1):241-52.

開発中断と再開(肺癌試験ですが...)

モテサニブの非小細胞肺癌患者を対象とした臨床第3相試験は一時中断しましたが、その後に再開されています。このことに関する武田薬品のプレスリリースへのリンクを貼り付けておきます。

AMG 706のアジア共同臨床第3相試験の開始について

AMG706の進行性非小細胞肺癌患者を対象とした臨床第3相試験の速報結果について

AMG706に関する非小細胞肺癌患者を対象とした臨床第3相試験の患者登録一時中断について

その他の臨床試験結果例(後日、気が向いたら日本語書きます)

参照情報(PubMed) Motesanib, or open-label bevacizumab, in combination with paclitaxel, as first-line treatment for HER2-negative locally recurrent or metastatic breast cancer: a phase 2, randomised, double-blind, placebo-controlled study.

Martin M, et.al., Lancet Oncol. 2011 Apr;12(4):369-76.

新薬開発状況を調べてみた

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