linifanibの臨床試験結果(肺癌)

2012年10月調べ

linifanibの肺癌臨床試験結果についてまとめました。【個人勉強です】

セカンドラインまたはサードラインとしての有効性を確認

試験方法 全身療法歴のある局所進行または転移性NSCLC患者をlinifanib 0.10 mg/kg(低用量群)または0.25 mg/kg(高用量群)のいずれかを無作為に投与し、安全性および有効性を検討するオープン試験を実施した。腫瘍縮小効果は、試験から独立した中央機関が8週間毎に確認することとした。主要評価項目は、投与16週後の無増悪生存期間(PFS)とした。副次的評価項目は、奏効率、TTP、PFS、OSとし、安全性も評価した。

試験結果 139例が登録され、うち60%が2レジメン以上の治療歴があり、80%は非扁平上皮癌だった。低用量群と高用量群の有効性は、それぞれ、奏効率:3.1%と6.8%、16週時の無増悪率:32.3%と33.8%、TTP中央値:3.6ヵ月と3.7ヵ月、PFS中央値:3.5ヵ月と3.6ヵ月、OS中央値:10.0ヵ月と8.3ヵ月であった。主な副作用として、倦怠感42%、食欲減退38%、高血圧37%、下痢32%、悪心27%、手足症候群24%、蛋白尿22%が報告され、高用量群で高頻度に認めた。また、Linifanibに起因するグレード3または4の毒性は高血圧(14%)だった。

参照情報(PubMed) Phase 2 trial of Linifanib (ABT-869) in patients with advanced non-small cell lung cancer.

Tan EH, et.al., J Thorac Oncol. 2011 Aug;6(8):1418-25.

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今日の治療薬2012

くすりの事典―病院からもらった薬がよくわかる〈2012年版〉

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