農業体験−辻ふるさと村

2008年の農業体験

短期間でしたが、篠山市辻で農業ボランティアとして活動したときの記録です。

2008年初頭の中国製毒入り餃子の事件から、「安全な食料の生産について学びたい」と考え、兵庫県のボランティアセンターに登録して、辻ふるさと村の会員となりました。このページは、辻ふるさと村での活動の記録です。

 活動報告

2008年3月13日 きっかけ

そうだ、農村ボランティアをやろう!」突然思いつき、タウンページの”ボランティア”の項に紹介されている尼崎市ボランティアセンターに電話を入れた。すると、ちょうど上手いことに3月16日に「農村ボランティア募集説明会」が神戸市のあすてっぷKOBEで開催されるということなので、事前登録し、参加することとした。

2008年3月16日 農村ボランティア説明会

農村ボランティア説明会に参加した。当日説明を行った地区は7地区。それぞれが個性のある説明でボランティアの登録を促していた。私は、家族の法事のため夕方から子どもの面倒を見なければならず、7地区の説明が終わったところで、アンケート登録用紙に「尼崎から近い場所」、「ボランティア初心者でも受け入れ可な地区」、「興味あるのは辻と今田」と記載してあすてっぷKOBEを後にした。

後日、辻ふるさとむらから新会員各位という封書を受け取り、辻ふるさと村に割り当てられたことを知った。

2008年4月5日 初回農作業

今日の予定は圃場整備だった。最初は畑の畝で草抜きを始めたが、「こっち来〜い」すぐに呼ばれて田んぼの準備。田んぼのヘリをスコップで削り、(水漏れを防ぐ)シートを延ばしながら土を被せてで固定していく作業を行った。これが予想以上に重労働。農業の大変さを感じた...というか少々舐めてかかっていた。反省。「ペースを自分で調節しながら作業しないと潰れるよ」というのがよく分かった。田んぼでは土を掘り返すとかえるが何匹も這い出てきて、農業初心者を笑っているようだった。田んぼでの作業が終わると畑に戻り、今度は石拾い。畝に結構大きな石が混ざっており、邪魔なので除いた。

今日の作業時間は2時間弱。その後は、篠山城址での桜の花見での懇親会を行った。

2008年4月26日 農作業

今日は、新規にボランティアとなった人間は全員参加していたが、全体としてはボランティアの数が少なかった。今日のメインの仕事は草刈り。機械を使って草を刈っていく。まずは共同農地の辺りの草を刈り、その後に車で別の畑に移動して草刈りをした。草刈をしない人は共同農地でコーンとインゲンの植え付け、ジャガイモの葉の間引きを行っていた。

別の農地での作業後、2人のボランティアが歩いて戻るというので同行すると、途中でわらびを取っていた。みんな篠山の自然の幸をよく理解している。自然の幸といえば、1人の方が朝に掘り出してきたという筍を頂戴した。自然の幸のおすそ分けをもらい、食べるのが楽しみだ。

2008年5月10日 雨天のため作業中止

週末の天気予報が悪いため、前日の金曜日の晩に組合長さんに電話を入れると、「雨が降っていれば中止。次回は2週間後の24日が作業日」とのことだった。土曜日起きると、天気は朝から雨。仕方ないので、この週は図書館で農業に関する本を3冊借りてきて読むだけとした。

2008年5月24日 農作業

今日も天気予報が悪く、50%以上の降水確率(50%以上の場合、屋外の作業は中止となっている)。しかし朝起きると曇りという悩ましい天気だった。篠山市辻までは車で1時間半弱。行くべきか行かざるべきか...で、結局行った。到着するとすぐに「作業はいちごを食べてからどうぞ」ということで共同菜園のいちごをまずパクリ。甘い!今日の作業は田んぼの周りの草刈、共同菜園の草むしりをした。しかし、草むしりの最中に雨が強く降ってきたため作業中止となった。確保していたいちごとレタスを”おかず”にしての昼食を食べた。今日は共同菜園で採れたいちごとかぶを土産に持ち帰った。

2008年6月7日 農作業

今日のメインの作業は黒豆の播種。農家の方に説明を受けながら、畝につけた溝に5cm間隔で黒豆の種を置いていく。ジョウロで水をまいた後、種に土をかぶせ、さらに籾殻をまいた後に虫&鳥避けのシートをかぶせた。黒豆は1週間程度で発芽し、12日後には植替えを行う予定となった(この日は平日のため、作業には参加できない)。

作業が終わると共同菜園の草抜き、昼食を挟んで14:30まで草抜き&草刈りをした。今日は朝からしゃがんでの作業だったため、腰が痛くて帰宅時の車の運転が辛かった。

今日は家族で辻まで出かけたが、作業がいつもよりも長く、待たせすぎたことを反省。今日の収穫(お土産)は、いちご、かぶら、にんじん、じゃがいも、レタス、ねぎ、にんにくと種類も量も豊富だった。その上、他のふるさと村会員に地元野菜の販売店を紹介してもらい、さらにキャベツ、トマト、ブロッコリー、玉ねぎ、ほうれん草を買い込んだ。

2008年6月21日 農作業&蛍狩り(焼肉パーティ)

今日は黒大豆の定植作業の日。作業は午後1時半開始で、夕方から蛍狩り&焼肉パーティの予定だった。午前中は曇りだが、午後から雨になるとの予報があり、少々早めに自宅を出て、辻には午後12半前に到着した。公民館に入ると、ふるさと村会員が3名昼食を終えたところだった。作業について尋ねると、既に定植作業は終わり、共同菜園のジャガイモ(今日のお土産)も掘り出したと言う。朝から来ればよかったと後悔。

午後からの作業は、畦の草刈りと共同菜園の草取り。作業が2週間おきなので、雑草の根が強くはっている。鍬を使った雑書の排除と土寄せの仕方を組合長から教えてもらい、真似て行うが非常にきつい作業だった。農家の方の大変さをしみじみと感じた。

焼肉パーティは、雨が降ってきたため、組合長のご自宅の庭の縁側の下で行った。篠山牛がとても美味だった。私は翌日出社するためこの日中に運転して帰らねばならず、ビールを美味そうに飲む組合長や会員が羨ましかった。組合長の農業談話ももっと聞いていたかった。蛍狩りは組合長のご自宅近くの川だったが、沢山の蛍が優雅に飛んでおり、幻想的だった。

2008年7月12日 黒大豆作業(追肥、殺菌、土寄せ)

7月と8月は作業開始時間が1時間早く8時開始。前回の作業から3週間経過していたので、早めに作業を開始したいと自宅を6時に出発、共同菜園には7時半には到着していた。共同菜園横の黒大豆は雑草に埋もれていた。共同菜園の野菜も同様だが、そんな中で、かぼちゃが実を大きくしようとしていた。

今日の作業はバイパスを挟んで向こう側の黒大豆畑。作業開始の8時には、ふるさと村会員は自分を含めて2名しかいない。いきなり消毒液を背負っての消毒作業を任される。シャワーのように消毒液が出るはずが度々詰まるのでそのたびに調整。軍手は消毒液でびしょびしょ。その後は追肥を施し始めたが、殺菌剤(ボルドーZ)を根本にまいて欲しいとのこと。この殺菌剤、粉末状で飛散する。軍手は殺菌剤まみれ、腕にも顔にも殺菌剤が飛び、作業中かなり吸い込んでしまったと思われる。「無農薬と聞いていたのに」と殺菌を吸い込むことに不安を覚える。

それが手伝ってかか分からないが、途中から身体が思うように動かない、水分補給と休憩が多くなり、しまいには畦で横になってしまった。それを見た農家の方が「熱中症だから公民館で休め」と車で送ってくれた。

黒大豆作業には、その後3人の会員がかけつけていたが、作業が終わるとみなグッタリしていた。炎天下での作業に加え、畑の大きさに対して作業する人が少なすぎたため、作業時間が長くなったことが原因だろう。

今日は帰りに事故にあった。そのことは別に記載する。この事故で車の車軸が折れ、修理費概算見積額が約80万円の損害。7/12分の記録を書いている本日(9/15)もまだ示談に至っていない。事故とその後の損保会社や弁護士から受けた苦痛からようやく気分転換できつつある今日まで記録の作成をする気持ちになれなかった。

2008年10月11日 黒大豆作業

交通事故からちょうど3ヶ月目にふるさと村の作業に戻った。しかし、実は事故の「後遺症」でひとりの運転が怖い。という訳で、6月以来の家族と一緒のふるさと村だ。子供の時間に合わせたため、今日は10時作業開始となった。

この日は公民館から少し離れたテントでの黒豆作業。黒豆の枝から葉を一つひとつ鋏を入れて切り取る作業。黙々と作業を進める。数時間経っても黒豆の枝はなかなか減らない。今日はふるさと村会員が少ないためか。

おやつに枝豆を食べたところ、非常に美味しかった。(組合長差し入れのお餅も暖かく、やわらかくて美味しかった)このテントは販売所を兼ねているが、次から次へと車が停まっては、黒枝豆を買っていく。一束700円。なかには、ひとりで35束買っていく人もいた。「ここの黒枝豆が美味しいから毎年ここで買っている」という人が多い。自分用の土産を買いたいけど、明日の祭り用に80束を作るため、言い出せない。

午後3時20分、身体が相当冷えた頃、「子供の夕食の時間には家にいたいので帰ります」と告げると、黒枝豆のお土産を頂戴した。帰って早速ゆでたところ、子供が喜んで食べる食べる。美味しい物は、大人も子供(赤ちゃん)も変わらないということか。

この作業から少しして私は東京転勤を言い渡されました。

私の、辻ふるさと村での活動は1年もありませんでした。

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