こころの病気の勉強

診断基準を学びたい

大うつ病、統合失調症、双極性障害の診断基準について勉強しました。

どのように確定診断するのだろうか

前ページで大うつ病、統合失調症、双極性障害の疾患概念を何となく理解しましたが、似た症状を現す患者さんの診断を医師がどのように判断するのか、基準になりそうなものを調べてみました。

統合失調症の診断基準

統合失調症に最も使用される診断基準は、DSM-IVとICD-10がある。前者は米国、後者は欧州を中心として用いられているが、臨床試験の被験者選択基準ではDSM-IVの採用をよく見かける。 [余談:Googleの検索で"統合失調症""診断基準"と入力後にスペースキーを押しても自動表示されます]

DSM-IV(統合失調症)

精神障害の診断と統計の手引き(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、DSM)は、精神疾患に関するガイドライン。精神科医が患者の精神医学的問題を診断する際の指針を示すためにアメリカ精神医学会が定めたもので、世界保健機関による疾病及び関連保健問題の国際統計分類とともに、世界各国で用いられている。 [Wikipediaより引用]

でもって、肝心な診断基準は以下の通りです。[e治験ドットコより]

A.特徴的症状(1ヶ月以上・以下のもののうち2つ以上)

・妄想

・幻覚

・解体した会話(頻繁な脱線や支離滅裂など)

・解体した行動や緊張病性の行動(興奮、拒絶、かんしゃく等)

・陰性症状、感情の平板化(=感情の鈍麻)、思考能力の低下、意欲の欠如

B.社会的または職業的機能の低下

C.期間:何らかの症状が6ヶ月以上持続

D.E.F.上記の症状が、他の疾患によるものではない

(D.E.F.ってなんだろう...。まとめてるけど)

一方、DSM-IVの大うつ病診断基準は以下の通りです。[e治験ドットコより]

下記9項目のうち5項目以上が1週間以上にわたって続く(ただし、5項目の中に1か2を含むこと)。

1. 抑うつ気分(ゆううつで不安、イライラした気分)がほとんど一日中続くような日が、そうでない日よりも多く、少なくとも1年間同じような状態が続いている。

2.1の抑うつ状態に加え、下記の6症状のうち少なくとも2つ以上が、1年も2年も続いている。

3.特に食事療法をしていないのに体重が減少したり、増加したりする (例えば一ヶ月で体重の5%以上の変化が見られる)。 または、食欲がなくなったり、増進したりする。

4.十分な睡眠がとれなかったり睡眠過多になったりするのがほとんど毎日続いている。

5.すごくあせってイライラしたり、まるで元気がなくなったりする状態が、ほとんど毎日続いている。

6.理由もないのに疲れやすくなったり、気力が減退したりする状態がほとんど毎日続いている。

7.自分は全く価値のない人間だと深く思ったり、自分はとても罪深い人間だと思い込んだりする状態がほとんど毎日続いている。

8.思考力や集中力がなくなって、何かを判断したり決断したりする能力がなくなる状態がほとんど毎日続いている。

9.死について繰り返して考えるようになった。特別な計画はないが自殺したいと繰り返し思ったり、どうやって死のうかと計画を立てたり考えたりする。

統合失調症の発症率は1%弱、つまり100人に1人弱とされていますが、上の診断基準(妄想とか幻覚とか...)が本当に100人に1人もいるのでしょうか。本当なら怖いと思うのは私だけでしょうか。米国では安易に向精神薬を処方する、つまり、統合失調症などと容易に診断して薬を処方していると過去の海外配信ニュースにありました。日本でも同様に安易な診断および処方されていることがないか、これに関する記事を見つけるようなことがありましたら、こころの病気の3頁目以降を作成して紹介します。

[お断り] 当ページは、医学専門家ではない管理人個人の勉強ノートを公開したに過ぎません。従いまして、こころの病気について詳しく知りたい方は、専門書あるいは詳しい情報サイトをご覧ください。

参考にしたサイト

  • e治験ドットコム

作成日:2012年10月16日 | ページ更新日(最新):

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