食前投与、食後投与ともに有意に血糖値を改善
試験方法 日本人2型糖尿病患者を対象に、anagliptin 100mgを1日2回食前（81例）あるいは食後（70例）に52週間投与した有効性および安全性について無作為、オープン試験比較試験で検討した。投与開始16週後のHbA1c値が6.9%以上の症例に対してはanagliptinを200mgに増量した。プライマリーエンドポイントは、投与12週後のHbA1c値のベースラインとの差。
試験結果 ベースラインの平均HbA1c値8.2%は、投与開始12週間後には食前投与で0.63%、食後投与で0.56%減少した。このHbA1c値減少は、食前投与および食後投与ともにanagliptin投与終了の52週後まで継続した。anagliptinの忍容性は良好であり、低血糖はほとんど見られず因果関係が否定できないのは1例だった。
参照情報（ライフサイエンス出版） Efficacy and Safety of Long-term Monotherapy with Anagliptin in Japanese Patients with Type 2 Diabetes -A Multi-centre, Randomized, Open-label, Parallel-group Study （Administered Before Meals vs. After Meals）-
K. Kaku, Jpn Pharmacol Ther 2012 40(9) 733-44
アナグリプチンの国内承認（国内6剤目のDDP-4阻害剤）
国内で6剤めのDDP-4阻害剤の承認です。他のDDP-4阻害剤とどのような差別化を考えているのか興味があります。それにしても多すぎるので部外者の管理人は売り上げが気になります。
2型糖尿病治療剤 -DDP-4阻害剤- 「スイニー錠100mg」の製造販売承認取得について [三和化学、興和]
その他の臨床試験結果
参照情報（ライフサイエンス出版） Efficacy and Safety of Anagliptin Add-on Therapy in Japanese Patients with Type 2 Diabetes -Placebo-controlled, Double-blind, Parallel-group Study with an Open-label, Long-term Extension-
K. Kaku, Jpn Pharmacol Ther 2012 40(9) 745-70
2012.10.12現在、anagliptinに関する投稿論文をPubMed上では確認できませんでした。Jpn Pharmacol Therの同じ号には、あともう1つ別の試験論文が掲載されています。
