2型糖尿病患者において血糖値の改善、体重減少および安全性を確認
試験方法 血糖降下治療歴のいない373例の2型糖尿病患者を対象として、taspoglutide 10mg、20mgまたはプラセボのいずれかを週1回24週間投与する無作為二重盲検試験を実施した。
試験結果 taspoglutide 10mgおよび20mg投与は、プラセボよりも有意にHbA1c値を改善した（10mg：1.01%、20mg -1.18%、プラセボ -0.09%）。また、体重についてもtaspoglutide投与例はプラセボよりも減少幅は大きかった（10mg -1.45 kg、20mg -2.25 kg、プラセボ -1.23 kg）。主な有害事象は、消化器症状と注射部位痛であり、 taspoglutide群およびプラセボ群に共通していた。
参照情報（PubMed） Efficacy and safety of taspoglutide monotherapy in drug-naive type 2 diabetic patients after 24 weeks of treatment: results of a randomized, double-blind, placebo-controlled phase 3 study (T-emerge 1).
Raz I, et.al., Diabetes Care. 2012 Mar;35(3):485-7.
taspoglutideの開発中止
中外製薬のプレスリリースを見つけることができていませんが、開発中止およびその背景に関する情報がいくつかありますのでリンクを張り付けておきます。
スイスRoche社、糖尿病治療薬候補品タスポグルチドの権利を返還、子会社の中外製薬も国内開発を中止に [日経バイオテク]
Roche announces amendment of the trial protocols for the taspoglutide Phase III programme [Roche]
余談ですが、日本では帝人ファーマと中外製薬の共同開発となっていました。製薬協HPの「開発中の新薬」で帝人ファーマでtaspoglutideを開発中（P2）と記載されていました（2012.10.12現在）。
帝人ファーマと中外製薬による糖尿病治療薬の共同開発について [帝人ファーマ株式会社]
その他の臨床試験結果例（後日、気が向いたら日本語書きます）
参照情報（PubMed） Safety and tolerability of high doses of taspoglutide, a once-weekly human GLP-1 analogue, in diabetic patients treated with metformin: a randomized double-blind placebo-controlled study.
Ratner R, et.al., Diabet Med. 2010 May;27(5):556-62.
論文（free article） http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2948428/
参照情報（PubMed） Efficacy and safety of taspoglutide in patients with type 2 diabetes inadequately controlled with metformin plus pioglitazone over 24 weeks: T-Emerge 3 trial.
Henry RR, et.al., J Clin Endocrinol Metab. 2012 Jul;97(7):2370-9.
お願い 上記日本語ですが、参照情報を忠実に訳すのではなく、個人勉強として後に自分で見直す際に要点を確認しやすく日本語にすることを目的にしています。また、その時の多忙さによって極簡単に箇条書きすることもありますことを、本ページをご覧の方にご了承いただけましたら幸いです。
