山あるきの準備

計画を立てた次は準備です。装備の準備は当然ですが、トレーニングも必要な準備です。

トレーニング

山あるきのトレーニングを諸先輩方に尋ねましたが、あまり教えてもらえませんでした。私は過去に3回フルマラソンを完走しており、走るよりも実践的なトレーニングをしました。すなわち、水の入ったペットボトルやや石をザックに詰め込み、いわゆるボッカを繰り返し行いました。山あるきなので、山で使う筋肉を効率良く鍛えることができたのだろうと思っています(中日ドラゴンズ落合監督も野球に必要な筋肉は野球の練習で鍛えると言っています)。

私のトレーニングは別として、各自、自分の能力に合わせて歩くなり、走るなり、スクワットなりと選択肢はいくらでもあります。体調管理を兼ねて、しっかりトレーニングしておきましょう。しっかりとトレーニングは、楽しい山あるきの準備に欠かせません。

交通手段の確認

準備においてガイドブックに目を通すことは当然ですが、ガイドブックに頼っていると、下山場所のバス停で2時間待ちなんてことがあります。往復の交通手段と時刻表はしっかりと調べておきましょう。また、下山後にバスまで時間があるときのため、現地の名物等を調査しておくのも良いでしょう。私は、このような時間を利用して美味しい豆腐を食べに行ったり、紅葉を見に行ったりしました。

また、他の項で書いていますが、ガイドブックの地図は結構いい加減なものが多いことは、みなさん感じられていると思います。地形図の読み方を勉強し、コンパスを持って出かければ山での楽しみは更に増えます。

ザック日帰りであれば30〜40L。自分に合うもの。なお、テント泊であれば50L以上は欲しい。
ウエア夏は速乾性のもの。冬は長袖の保温効果に優れたものに加え、防寒着も必要。
パンツ歩きやすい山ズボンかジャージ類。冬や雨天時はスパッツがあっても良いかも。
カッパ高くてもゴアテックスのように、防風、防水効果のしっかりしたもの。晴天時も持参。
帽子夏は日よけを目的とし、冬は防寒も兼ねたもの。冬はサングラスも準備しておきたい。
手袋夏は必要ないが、冬は保温高価に優れたものに加え、オーバー手袋を重ねて使用。
靴下足のサイズに合うもの。冬は重ねて使用。予備も準備する。
サイズが合うものを専門店で選ぶこと。値段が高くても防水加工のしっかりしたもの。
ストック脚力があれば必要ない(と私は考える)。使いこなせなければかえって邪魔では!?
細引き何かと利用できます。例えば、靴紐が切れたとき、応急処置など。
ヘッドランプLEDライトが今は標準ですね。懐中電灯は片手を塞ぐので勧めません。
ガイドブック日帰り低山であれば、ガイドブックかコピーを持参。交通手段も掲載されているので。
山行計画書低山であっても山行計画書の作成と携帯を忘れずに!習慣化しましょう。
地形図ガイドブックの地図は大まかです。地形図+コンパスで読図の勉強を兼ねましょう。
途中で補充できるなら少なめ。水を飲みすぎはよくないし、体力不足の方には重荷です。
食糧昼食とは別に行動食と非常食を用意します。何が自分に合うかは普段から試して下さい。
ポリ袋ゴミは持ち帰ります。決して山に捨ててはいけません。
救急セット病院に行く前に応急処置を施せるもの。持参する種類、数、量は限られます。
健康保険証オリジナル(カード)もしくはコピー。万が一のため。

食事(行動食)

小中学校の遠足のように、みんなで昼食というスタイルの山あるきもありますが、仲間で材料や機材を荷揚げして、花見やステーキを焼くなど変わったことをしても面白いかと思います。ふつおが以前に所属していた会でも「シェフの山行」なる企画が人気ありました。

行動食は、5分程度の休憩時間に補給できる一口サイズ意程度の食料(お菓子、パンなど)を各自見つけて持参してください。行動中にエネルギーを補給することは、とくに山あるきの時間が長くなるときに有益です。自分に合った行動食を見つけることも山あるきの大切な準備事項となります。

軽量化について

初心者は心配のあまり、あれもこれもとザックに入れ、結果として思い荷物を背負ってくることがあります。あらゆる想定をしておく心構えは良いですが、体力および登山形態(小屋泊まり、テント泊まり)に見合わない重荷は自分の体力を奪うばかりです。軽量化は、特に縦走する場合には心がけなければなりません。

どうしてもお腹がすくことが心配なら余分な行動食を持つよりも小屋で何か買って食べる、水筒はチタン製の軽いものを買うなど、体力を経済力でカバーすることも一つの手です。

昔、一緒によく山をあるいた女性のザックから1Lパックのワインが出てきて驚いたことがあります。彼女は他の荷物を軽量化して、みんなが大好きなアルコールを山に担ぎあげてくれていました。山やの鑑です(笑)。一番ワインを飲んだ人が誰だったかは書くまでもありませんが。

山岳保険への加入

別項で書きます。

ストレッチ

ストレッチは、実際に山に入る直前の準備事項ですが、行動前と行動後のストレッチを忘れずに行ってください。体をよくほぐさなければ怪我の元になります。準備体操・ストレッチは次頁を参考にしてください。

楽しむこと

これら準備をしっかりと行い、山あるきの間は、仲間との会話だけでなく自然も楽しんでください。しっかりとした準備は山あるきに余裕をもたらし、楽しい山あるきができます。楽しければ、また行きたくなります。

初心者に対する山あるき中の注意

グループで山あるきする場合、リーダーの指示に必ず従うこと。単独行のときは無理な山あるきをしないこと。体力の弱い人にペースを合わせること。行動中は飲酒しないこと。ゴミを捨てない(ゴミは持ち帰る)。植物を取らない。

また、山あるきは上り優先です。前方から下ってくる人がいれば、身の安全を確保して山側に避けて通過を待ちましょう。逆に下りで道を譲ってもらったときには、「ありがとう」の一言を忘れずに。すれ違うときの「こんにちは」と合わせ、山での挨拶は気分を良くしてくれるものです。

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